落とし穴「自己分析」(2)
先日の記事である自己分析の話の反応が多く、とても驚いていると同時にありがたい気持ちでいっぱいです。
さて、今回は『落とし穴「自己分析」(2)』ということで、前回の続きになります。
前回は一般的に言われる自己分析の無意味さを説きました。今回は具体的な方法論について記載しようと思います。
前回に予告をしました。
『無能』流自己分析は2日で終わる!と。
(無能流ってかっこいいな。まぁ、よく考えたら有能のほうがかっこいいんだけど)
もちろんこの2日という期間には意味があります。みんな2日間で終えることができます。
では、どういう意味があるのかといいますと。
2日間あれば、午前0時から次の午前0時までを体感できるからです。つまり「丸1日」ですね。
この2日間は特別な日である必要はありません。
いつも通りのあなたの生活でいいです。
朝ごはん食べるけど便秘だからあんま食べれなくて、朝シャンしてるうちに便意催すけど出せなくて、
女子なら化粧水とかつけて化粧して、男子なら髪の毛セットして、
学校向かって授業サボって友達と喋ってる間もちょっと便意の気配感じて、
サークルで遊んでちょっと漏らしかけて、
帰ってきて最近彼氏彼女からのメールがそっけないなぁとか思いながら犬の散歩いってウンコ拾って持って帰って、
おなか苦しくて夕ご飯食べれなくて、ゲームやら勉強やらして下剤の服用を考えて……
みたいなね。
特別なことなんか一切必要ありません。
何故なら
日常にこそあなたという自己は存在するからです。
日常にある一つの場面の切り取りこそ、あなた自身を反映させたものであるからです。
今まで自分がやってきた自己分析、もしくは自己分析ってこんなのだろうなというイメージを思い起こしてみてください。
こんな感じじゃないですか?
中学校のときは吹奏楽部で、けっこうがんばったなぁ。
本当はフルートしたかったけど、クラリネットになって残念だった。でも頑張った。
高校はまぁそこそこのところに進学できたけど、部活はやらなかった。受験勉強あったし。
音楽ずっと聴いてたかな。
受験勉強は塾にも通って辛かったけど、大学には無事進学。
サークルで軽音楽部に入って楽しめたな。
定期演奏会の準備は大変だったけどお客さんは去年より増えた!だって自分は幹事として頑張ったもんね!
もしくは
自分ってどういう業界に行きたいんだろう。
ん~、好きなことっていったら音楽と、あとオシャレかな。
だからスピーカーメーカーとレコード会社、アパレル、化粧品関係もいいなぁ。
音楽は言葉を超えて人を繋ぐもの。オシャレすると人は自分に自信を持てるよね。
私もそういう経験あるもん!
定期演奏会にあまり日本語話せない留学生がきたけど感想アンケートにはすごく良かったって書いてあった!
あとバイトしてる服屋さんにフィリピン人が来たときは大変だったけど最後は笑顔で帰っていった。
うん、これ自己PRにも使えるぽよ!
あなたはこんな文章で表現できるような人なのか!?
僕はこの文章を鼻に指突っ込みながら書いてますよ!ほら、大漁!
違うでしょう。ぶちギレていいですよ、僕に。
『無能』の皆様方、これだけは言えます。
あなたという人間には誰もが賞賛してくれる性質が必ず存在します。
『無能』は「何も持っていない」ということじゃないんです。
『無能』は「持っていることが人には伝わりにくい部分にあるだけ」なんです。
勘違いしないでください。不安がらないでください。
では具体的にどういったことを考えればいいのか。
こんなメッセージがある方から届きました。
「学生時代に打ち込んだことがありません。
バイトもサークルもしていませんし、小さい頃から続けて来たこともありません。
自分の良いところも見つからずガチで無能なので悩んでいます。
自己PRで言えそうなことと言えば4年間遅刻をしなかった事位です。
どうしたら良いでしょうか?」
何を仰っているかわかりません。
最高でしょうが。
「4年間遅刻をしたことがない」って。
誰にでもできることではないです。
僕なんかデートの約束忘れてて本当に女の子にぶん殴られたことありますからね。
いいパンチ持ってましたよ、あの子。今何してんだろうな。
自己分析に必要なのは丸一日ということを申し上げました。
そこでするべきことは、いつも通りの日常を送ることです。
そして考えるべきこと、探すことは
自分のなかで信念として持っていて実際に行動に移していること、
もしくは何も考えていないけど自分のなかでは当たり前のこととして行動していること
です。
4年間遅刻しなかったのは何故ですか?
何のために?
自分のために?それはどういう理由で?
人のために?どういう理由で?
親にそういう教育をされたから?親はなぜそう教えたの?実際その結果自分はどう考えている?
これ以外にも深く深く、そして具体的に「自分はなぜこれまでそうしてきたのか」を考えてください。
題材は本当に何でも構わないんです。それが実際にあなたのなかで大切にされていたことなら。
例えば、
生き物が好きで、これまで飼っていたペットを平均寿命前に殺したことがない。
家族や友人に隠し事をしたことがない。
公共交通機関では必ず、怪我人、妊婦、老人に席を譲る。
サークルでは会計などの地味で誰もやりたがらないことをいつもやっていた。
バイトでは必ず最後に全体のチェックを隈なくしてから帰っていた。
とか。
この程度のことでいいんです。
ありますよね、一つや二つ。どんなときも自分はこうしていた、ってことが。
するとそこには必ず理由があります。あなたをそう仕向ける信念や心の規律があるはずです。
もしなければ考えてください。
親に聞いたって構いません。何でだと思う?と。
今日の結論です。
こうした作業を経て出てきた「行動と理由」が
あなたを「他人とは一線を画す人間」に仕立てます。
ここであげたのは日常のなかにあるたった一つのあなたの行動に過ぎません。
しかしそれこそが
「あなたという人間を象徴的に表すあなたらしい行動」
なんです。
あなたの行動と信念が他人と被ることはそうそうありません。周囲の就活生はそもそもそんなアピールの仕方をしませんし。
あとはこれをどのようにしてエントリーシートや面接で使うかです。
自己PRならばそのまま書いてください。これが自分なんだと伝えてください。
志望動機ならば無理やりでも構いません。あなたのその行動が仕事をするとどの場面で生かされると思っているのか書いてください。
話が自己PRの方法にまでいきそうなので、今日はこのあたりで終わりにしておきます。
ご質問いただいた方々、ありがとうございました。説明しきれていない部分がありましたらいつでもお申し付けください。
もう一度だけ言いいますね。
『無能』である僕達は何も持っていないわけじゃないんです。
「持っていることが分かりにくい部分にあるだけ」なんです。
皆さん、それぞれ素晴らしい性質をお持ちだと思います。それを企業に伝えましょう。
怖がらないで。大丈夫。
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