くそったれな履歴書が響かないわけ
この世に生を受けてから24年目になりますが、新たに自分のチャームポイントを発見しました。
僕、足の裏めっちゃきれい。
まるで赤ちゃんのようです。
なんだかぷにぷにしています。
僕の女子力の高さに@cosmeさんも早く気付いてほしいものです。
人に見せる機会がほとんどないのが辛いところですが、しばらくこれを活力にして生きます。
ちなみに理由はめったに出歩かないからだと思います。
たぶん引きこもりはみんな足の裏がきれい。
先日、後輩が僕を訪ねてきました。
彼は人間が腐りきっているため、なんやかんやと言い訳をして就活を開始するのが半年近く遅れました。
スタートは4月になってから。少なく見積もっても4か月間の遅れです。
しかし、彼は開始一か月位で2つの内定をとりました。
ポイントとしては
・面接までの道のりが少ないところを優先的に受験した
・大量採用の企業を見極めて内定数を増やす目的で受験した
凡人内定戦略と凡人面接戦略を熟読したらしいので、他にもいくつかコツはわかっていたと言いますが、大きくはこんなところです。
これからこの2つの内定をどう生かして自分の納得できる進路を獲得していくかが、彼の課題です。
内定報告を今年は本当に多くもらっていて、そのなかに理系や既卒の方も何人も含まれています。
今回で「出遅れた就活性」にも効果があるとがわかりました。どうぞまだ就活を継続している方も、参考にしてみてください。
そこで久しぶりに彼に会ったため、ついでに履歴書を見てやりました。
これが本当にくそったれな内容で、僕はそれを読みながら彼に向って10回くらい「くそ!ほんとにくそ!」となじりました。
彼の履歴書がくそだったことには理由があります。
今回はいくつかだけ書きます。
①「いろいろ」とか言っちゃう
「私は~~という活動をしてきました。そこではいろいろな経験をし~~」
いろいろ、という言葉は便利なもので、その言葉自体が悪いわけではありませんが、どうしても安直に使用してしまう言葉です。
しかし、たとえば読書感想文などでは良しとされません。
理由は
「いろいろな経験」では何も伝わらず、なんなら何も言っていないのと同様だから。
母親「今日は学校でなにをしたの?」
お前ら「いろいろ」
反抗期の中学生じゃねーんだYO!
「何を」してきたのか聞かれてるんだから、具体的に答えんかい!
スペースの都合があるのはわかりますが、いろいろなんていう無駄かつ頭が悪そうに見える言葉を使うくらいなら、
文字が小さくなってもいいから丁寧に書いて人に伝わるようにするべきです。
だいたいそういう人は
・自分の伝えたい人間性が設定できていない
・設定できていないがゆえに自分の持つ経験を人間性の説明につなげていく道筋がない
・書き慣れていないためにまとまった文章が書けない
といった状態に陥っています。
それに付随して次にいきましょう。
②各項目に対して別個に考えている
わかりやすく言うと
項目ごとにバラバラのことを語ろうとしているがために、連続性や一貫性に乏しく、読んでいても人柄がよく伝わらない
ということです。
①で言った道筋の話です。
誰の履歴書なの?
アナタでしょうよ。
何を説明したくて書いているの?
アナタでしょうよ。
ブログでも本でも何回も何回も言っていますけど、人間性を伝えるために表現しているんですよね。
じゃあ、ばらけさせたらそれだけ分かりにくくなるって想像できるでしょうが!
ばかばか!
履歴書って何のためにあるんですか。
面接にたどり着くためでしょう。
面接で何をするんですか。
アナタのことを伝えるんでしょうが。
じゃあ履歴書に必要なのは
顔をあわせる前にできるだけアナタの人間性にまつわる情報を理解してもらうこと
です。
統一性や連続性を持たせましょう。
特技・趣味の欄も、学生時代にがんばったことも、全部は根本となる「アナタが設定した伝えたい人間性」の説明をカバーするものでなければなりません。
ていうか、そう話せるように考えておかなければなりません。
僕の後輩に至っては趣味特技の欄にマジで「映画鑑賞」とか書いてやがったもので、居酒屋にある水槽に突っ込んでアワビとチッスさせてやろうかと思いました。
お前の人生に映画鑑賞がどれだけの影響を及ぼしてんだよ、この海鮮野郎。
だいたい映画鑑賞が本当に趣味の人はこだわりもあるし造詣も深いんだから「映画鑑賞」なんて間抜けなことは書かねーんだよ!
あんまりそれを詳しく書きすぎると彼の個人情報を全世界にM字開脚することになりますので控えますが、
就活の初期では自分のルーツをたどったりするでしょうが、それらに関連性や統一性、連続性を無理やりにでも持たせるのが「人と被らない人間性」を作ることになります。
脳みそが沸騰するまで考えてください。
履歴書なんて一度書いたら終わりなのですから、あとはそれをしゃべれるように練習するだけです。
これが完了するだけで階段を4段飛ばしでのぼっているようなものです。
もう少し「人間性を設定する」の話をします。
これは本でかなり詳しく書いているので、もしもう少し読みたいという人がいたらぜひ見てください。
そこらへんのカスみたいな薄っぺらい精神論を垂れ流している就活本よりは参考になるはずです。
彼が言いました。
「でも、たくさんの例や題材で書いたほうが話が広がりませんか?」
その瞬間に僕は興味本位で注文したイナゴの佃煮を彼の口いっぱいに詰め込みました。
てめーの一秒も伝えるために考えていない浅い経験談なんかいくら並べられても、これっぽっちもおもしろくねーんだよ!
道端のおっさんに声かけたほうがよっぽどおもしろいわ。
おもしろい話ってなんだと思いますか。
笑いのスキルとかいう話ではなくて、興味深い話、という意味です。
多くの人が最初に浮かぶのは、その道に精通している人の話です。
つまりオタクです。
どんな道であってもよっぽど題材自体に興味がない限りは、どんなジャンルのオタクでもおもしろいです。
僕はある不埒なお店で「日本にボディピアスの文化を持ち込んだ数人のうちの一人」の話を聞いたことがあるのですが、
体に穴なんてお母さんがくれた穴しかない僕ですら、かなり興味深かったです。
凡人面接戦略でも書いた面接では「自分の詳しい、つまり有利な分野に話題を運ぶ」のと似ています。
別の観点から例を出しますが、アナタが気に入っている飲食店に誰かを絶対に連れていきたいとして、どうやって紹介しますか。
お店の内装がどうでこうでとか、かかっている音楽がどうでこうでとか、メインじゃない部分なんか詳しく話さないでしょう。
話したとしても前ふりのようなものであるはずで、
一つのオススメしたい料理について、熱く、情熱的に、そしてときに冷静に理路整然と説明するはずです。
(料理を気に入っているとしたら、ですが)
それ以外は、余計とは言わずとも、その連れていきたい人の気持ちを揺り動かすものではないはずです。
「この」料理がいかにおいしいかをできるだけ詳しく話すでしょう。
覚えてください。
自分オタクな履歴書を書け、です。
そしてアナタのことを知らない一般人に対して、深く掘り下げて、どこまでも詳しく書き、おもしろい履歴書を書くべきです。
(文章量を多くしろという話ではありません)
題材は多くてもいいから、それらが一つのことに集約するように書いてください。
それがおもしろい履歴書、もっと言えば面接で利いてくる履歴書です。
本やブログに何度も書いていますが
一つの人間性があるから複数の事象が生まれているわけで、事象がアナタを作っているわけではない
のです。
厳密にいえば違う場合もあるでしょうが、少なくとも、そう考えるべきです。
たいていの人は考え方が逆なんです。
以上です。
余談ですが、彼は僕にこう言いました。
彼「凡人面接戦略のほうもちゃんと読んでますよ!僕、面接前に顔のマッサージもしてますし、鼻毛のチェックもしてます。鼻毛、でてます?」
僕「うん、鼻毛はでとらんね。でも鼻くそ、ついとるよ」
彼「これ鼻毛ちゃいます!鼻の下の大きめのほくろです!」
僕「鼻くそ、顔にいっぱいついとるよ」
彼「色が黒いだけです!」
僕「顔、ぜんぶほくろなん?」
彼「やから色黒やからですって!」
僕「顔みたいなほくろがあるね」
彼「肌!肌の色!これ顔!」
彼はリアルにインド人みたいな顔をしています。変わらず元気そうでよかったです。
僕のように慣れ親しんだ土地から移って働いている人だと、旧知の人と会う機会がかなり少なくなります。
しばらくそういう生活を続けたので慣れてはいましたが、やはり大学生のときの自分に戻ったようで楽しい時間でした。
ではでは。無能でした。
近いうちのおもしろい報告ができそうです。
ぜひ「平成ベビーの会社員。」のほうもよろしくお願いいたいます。